<楽天2-3ソフトバンク>◇23日◇Kスタ宮城

 ソフトバンクが圧倒的な機動力で楽天岩隈を攻略した。7回に川崎宗則内野手(30)が二盗を決め、貴重な3点目を呼び込んだ。長谷川勇也外野手(26)が10盗塁目、本多雄一内野手(26)もリーグトップの52盗塁目をマークしてチームの盗塁数は151。リーグでの150盗塁超えは97年西武以来14年ぶりで、ホークスでは南海時代の64年以来47年ぶりだ。

 2点リードの7回表。2死から、川崎が岩隈のシュートをしぶとく右前へ運び出塁した。続く本多への6球目。思い切りよくスタートを切り二盗を成功させた。7球目を本多が中前適時打し、貴重な3点目のホームを踏んだ。3回に放った今季1号ソロよりも、この回の攻撃に手応えを感じていた。

 川崎

 ああいう形ができたのが大きかった。続けていきたい。

 キャンプから継続する走塁の意識が、独走を支える大きな要因だ。7回に川崎を生還させた本多も、続く内川への2球目にリーグトップの52盗塁目に成功。得点につながらなかったが、2死走者なしからでも簡単に得点できる機動力を見せつけた。2回の先制点も、2死から出塁した長谷川の二盗がきっかけになった。

 現役時代に盗塁王の経験がある秋山監督も「打つ方も足をからめていけたね。足は武器だからね」と話した。カブレラ、内川らの加入で超強力打線に目がいきがちだが、機動力もリーグトップ。2位日本ハムとのゲーム差は9・5に広げ、優勝マジックは10に減らした。ソフトバンクが、ゴールまで全力で突っ走る。【倉成孝史】