西武牧田和久投手(26)が全試合登板も辞さない覚悟で初のCSに臨む。シーズンと違い、3時間半ルールが撤廃される短期決戦。すでに渡辺監督はベンチに入れる投手の頭数を増やす考えを示しているが、ブルペンで最も安定感があり信頼の厚い牧田がフル回転することになるのは間違いない。ファーストステージは3連投、ファイナルステージなら最大6連投の可能性もあるが「全部いくつもりでいきたい。6連戦も頑張ります」と力強く言い切った。

 CS争いが激化したシーズン終盤はまさに獅子奮迅の働きを見せた。17日のロッテ戦では抑え転向後初めて3イニングを投げて引き分けに持ち込み、翌18日の日本ハムとの最終戦でも9回に登板。20日の宮崎入り後は「肩肘(の疲労は)はそうでもないけど、下半身にきてる。まだ全部は取れてないですね」と話していた。下半身に蓄積した疲労で調子を落とした時期もあっただけに、まずは疲れを取ることを最優先に調整。ブルペンにもあまり入らず、今日26日のフェニックスリーグ広島戦で18日以来の実戦マウンドに上がる予定だ。

 22セーブを挙げて新人王の最有力候補。十分すぎるインパクトを残した下手投げルーキーがポストシーズンでも投げまくり、最下位からの下克上の旗手となる。【亀山泰宏】