<巨人4-2オリックス>◇17日◇東京ドーム

 岡田オリックスをダブルショックが襲った。打線は09年10月6日から黒星をつけていない巨人杉内から2点を奪ったが、先発中山が1点リードの6回を投げきれずに逆転負け。岡田彰布監督(54)は「はっきりいうてあの回よ。普通にゲームをやるとこういうゲーム展開よ。この回さえ、というところでやられとる」。これで引き分けを挟んで今季ワーストの6連敗。借金も同じくワーストの10に達した。借金10は、指揮官にとっても阪神時代も含めた監督歴8年でワーストタイだ。

 この日はさらなる衝撃が走った。坂口智隆外野手(27)が、右肩負傷で退場した。初回無死一、三塁のピンチで坂本のフライをダイビングキャッチした際、右肩を地面に強打。担架で退場して、東京都内の病院で検査を受けた。診断は「右肩肩鎖(けんさ)関節の脱臼」だった。今日18日に神戸市内の病院で再検査を受けるが、まず2週間の安静が必要。中堅手の利き腕という点を考慮すれば、前半戦の復帰は絶望的。井筒チーフトレーナーは手術の選択肢について「あります」と話しており、状態次第で今季中の復帰も微妙な情勢だ。

 岡田監督は坂口について「当分無理ちゃうかな。時間がかかるやろうな」と口にした。試合前には北川、鈴木、後藤を呼び「平常心でやれ」と伝えた。苦境打破に向けてコミュニケーションをとっていたが、前途に暗雲がたれ込めた。【益田一弘】