兵庫県警西宮署は16日、知人から550万円をだまし取った詐欺容疑で、プロ野球、阪神やオリックスでプレーした不動産会社社長の塩谷和彦容疑者(38)を逮捕した。同容疑者は「事業費や生活費に困り金が欲しかった」と容疑を認めているという。

 西宮署によると、塩谷容疑者は10年8月から9月にかけて、西宮市の会社役員男性(41)に「大阪の百貨店に、レストランブースの権利を1口300万で6口持っている。売り上げの12~15%が入るので2口買って欲しい」と架空の話を持ちかけて、だまし取った疑い。被害者は塩谷容疑者が元プロ野球選手と知らず、共通の知人に紹介された。「好青年に見えた」と話しているという。入金後も現場を見せられず、11年4月から連絡もつかなくなったことから今年7月下旬に被害届を提出した。

 関係者は「ここ何年かは同級生からお金を借りていると聞いた。飲食店を経営していると言っていたが、実体がないようだった」と話した。阪神の高野栄一球団本部長は「突然のことで驚いています。報道が事実であるなら非常に残念です」とコメントした。