西武高山久外野手(31)と阪神川崎雄介投手(31)の交換トレードが21日成立し、両球団から発表された。西武は勝ちパターンの左腕ウィリアムスが故障で離脱。左のリリーフが手薄なチーム状況で、経験豊富な川崎に白羽の矢を立てた。一方の阪神は右打ちの外野手が補強ポイントで、両チームの思惑が一致した。

 埼玉・所沢の球団事務所で取材に応じた鈴木球団本部長は、貴重なリリーフ左腕として、期待の高さをうかがわせた。「うちは左ピッチャーが1、2枚足らなかった。ここというところで抑えてくれることを期待しています」とコメント。08年には65試合に登板し、29ホールドをマークするなど、最優秀中継ぎ投手を獲得した実績を評価した。

 高山は99年ドラフト1位で西武に入団。落合博満氏をほうふつとさせる神主打法で脚光を浴び、10年には116試合に出場し、打率2割9分1厘の成績を残した。この日、西武第2球場で練習を行った高山は「やりがいのあるチームなので、精いっぱい頑張ります」と決意を話した。

 また川崎は球団を通じ「気持ちを新たに、西武ライオンズの勝利のために頑張りたいと思います」とコメントした。

 ◆高山久(たかやま・ひさし)1981年(昭56)11月16日、熊本県生まれ。九州学院では2度甲子園に出場し、高校通算43本塁打。99年ドラフト1位で西武入団。00~03年は背番号1、04年に44に変更。10年に初レギュラー獲得。177センチ、84キロ。右投げ右打ち。独身。今季推定年俸1900万円。

 ◆川崎雄介(かわさき・ゆうすけ)1982年(昭57)2月17日生まれ。宮崎県出身。宮崎南-九州東海大-ホンダ熊本を経て05年大学・社会人ドラフト4巡目でロッテ入団。10年4月に金銭トレードで阪神移籍。181センチ、86キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸2500万円。