難病手術からの復活を目指すソフトバンク大隣憲司投手(28)がついにキャッチボールを再開した。6月21日に背骨付近の靱帯(じんたい)が硬くなって神経を圧迫する、難病の黄色靱帯骨化症の手術を受けてから1カ月。22日、福岡市の西戸崎合宿所で約20メートルの距離を投げる姿を初披露した。「やっぱりボールを持つということは気が楽になる」と笑顔が広がった。

 チームスタッフを相手に約10分間、体を確認しながら1球ずつ丁寧に投じた。「3日ほど前から投げています」と明かし「医者からひねって痛くなければOKと言われ、痛くなかったので。まだ足はしびれるけれど(足の)親指に力は入ります」と回復ぶりに声は弾んだ。ちょうど1軍の先発投手練習とタイミングが重なり、投げ終えると1歳下の大場とグータッチした。

 高山1軍投手コーチからは「元気そうでなにより。無事に手術が成功して良かった。9月に投げるんだろ。走り込んでこい!」と冗談まじりに励まされた。担当医からは3カ月で全力投球が可能と言われ、今秋のフェニックス・リーグでの実戦復帰を目指している。今後のリハビリについて、「6週間単位でメニューをどうするか考えています。(次の)6週間後は遠投と言うこともある」と最後まで明るい表情だった。