オリックスは23日、森脇浩司監督(54)の続投を発表した。15年以降、契約を2年延長することで合意した。シーズン終了後に正式契約を交わす予定だ。合計4年の任期を全うすれば、94年~01年の故仰木彬監督以来の長期政権となる。

 今季は2年契約の最終年。充実した投手力と機動力を駆使した野球で、シーズン序盤から好調を維持。首位ソフトバンクとマッチレースを展開している。5年連続Bクラスからチームを立て直した手腕は球団内で高く評価され、交流戦の時期から続投の方針が固まった。

 20日に行われた宮内義彦オーナー(78)と西名弘明球団社長(69)のトップ会談で続投オファーを正式に決定。この日、瀬戸山球団本部長が森脇監督から内諾を得た。同球団本部長は「チームを引っ張ってもらい、結果も出ている。常に優勝を狙えるチームを作っていただきたい」と常勝軍団の形成を期待した。

 シーズン途中の契約延長に森脇監督は神妙な面持ちだった。「非常に光栄な話をいただいた。ただ生活権の確保のために受け入れるほど軽い仕事ではない。自問自答の末、答えを出した。強い組織には必ず基盤がある。基盤と基本をしっかりすれば、上に積み上げることができる。全身全霊をかけて、挑戦したい」。コミュニケーションを重視した粘り強い指導で、1点にこだわる勝負強いチームに変貌した。まずは96年以来のリーグ制覇、そして黄金時代の再来が指揮官に託された。【田口真一郎】