<中日6-0阪神>◇5日◇ナゴヤドーム

 中日山本昌投手が球界最年長勝利を挙げた。49歳25日のベテラン左腕は阪神戦で今季初先発し5回を5安打無失点にまとめた。阪急浜崎真二が50年にマークした最年長出場、登板、先発のプロ野球記録(いずれも48歳10カ月)を全部更新。浜崎の48歳4カ月を塗り替える勝利を収め、ナゴヤドームでウイニングボールを握りしめた。

 サッカー界のレジェンド三浦知良(47=横浜FC)も山本昌の快挙を祝福した。「僕は2部(J2)のチームで昌さんはプロ野球のトップにいる人。僕から何か言うことなんて、おこがましい。昌さんは本物のレジェンド。素晴らしいよ」とただただ尊敬のまなざしだ。

 キングカズが特にすごさを感じるのは、その立ち居振る舞いだという。

 「ベテランには、いいベテランと悪いベテランがいる。ただ年齢を重ねて何もしないのは悪いベテラン。チームにいい影響は与えないでしょ。普段の練習から若手の手本になるのが、いいベテラン。もちろん、昌さんはいいベテラン。あの年齢でも、自分を鍛えて、若手の手本になる。そういう姿勢があるから、レジェンドなんだよね」

 ベテランの模範的な姿にカズも刺激を受けている。「僕はプロ29年目だけど昌さんはもっと長い。本当に頭が下がるし、素晴らしい選手だと思う」。さらなる活躍を願っていた。