<2014SUZUKI日米野球:日本代表6-4MLB>◇20日◇沖縄セルラー那覇

 躍進のシーズンを象徴するように、日本代表の菊池涼介内野手(24=広島)が攻守に存在感を発揮した。まずは4回の二塁守備で魅せた。1死走者なしでアルテューベの高いバウンドのゴロに果敢に前進。「いちかばちかで行くしかない。行った結果、グラブに入ってくれて良かった」。難しいハーフバウンドでつかむと、そのまま一塁へグラブトス。今季ア・リーグ盗塁王の俊足を、メジャーリーガーのような遊び心あるプレーでアウトにした。「とっさの判断だった」と胸を張った。

 バットでは5回、カブス和田から右前打。続く途中出場の丸の右越え三塁打で一気にホームを踏んだ。広島でも主に2、3番の「キクマル」コンビで3点目を演出した。7回は遊撃への内野安打。8回は2死一塁から左腕チョートの低めの難しい球を右中間へ。ダメ押しとなる6点目の適時三塁打で猛打賞だ。

 今シーズンの広島では「キクマル」のアベック打点が20試合あり15勝5敗の高勝率を誇った。菊池は今回の貴重な経験を「(昨秋の)台湾と違ったメンバーで楽しくやれた。課題だらけだが、自分の目で見たものを持ち帰ってしっかり練習したい」と振り返った。小久保ジャパンの今年最後の試合を、171センチと小柄な若武者が見事に彩った。【大池和幸】