侍ジャパン小久保裕紀監督(43)が21日、来年3月に予定されている強化試合メンバー候補に、2人の若手左腕の名を挙げた。日米野球終了から一夜明けた沖縄・那覇市内の宿舎で、「大谷世代くらいの投手が今後出てきてくれるのはベストではある。(楽天)松井(裕)であり、西武の菊池でありね。そういう投手が出てきてくれるのは侍にとっても心強い」と、期待を込めた。

 今回の侍投手陣13人のうち左腕は3人のみ。シリーズ第5戦(18日)後には、今後の課題として「左の先発が球界に出てきてほしい」と話していた。大目標の17年WBCでの王座奪回には、先発左腕が不可欠。その中で指名したのが、楽天松井裕と西武菊池だった。

 ともにドラ1で入団し、最速は150キロ超。潜在能力の高さは誰もが認めるところだが、今季は不本意な成績に終わった。秋季キャンプでは、菊池は「来年は2ケタ勝たないといけない」とばらつきのあったフォーム固めに集中。松井裕は下半身強化に取り組み、先輩則本が5回無安打に封じた第3戦は、テレビの前で正座をし、快投を目に焼き付けた。

 来年3月の対戦相手は強敵キューバ代表が有力だ。小久保監督は「次の3月は少し年齢層を若くして、という構想はあります」との方針を示した。強敵に対し、ヤング侍がどんな戦いぶりを見せてくれるか-。正式なメンバー選考はこれからだが、松井裕、菊池の猛アピールを心待ちにしているのは、間違いない。【佐竹実】