侍ジャパンの小久保裕紀監督(43)が松坂大輔投手(34=メッツ)を日本代表候補にリストアップした。指揮官の古巣であるソフトバンクに加入し、9年ぶりに日本球界に復帰する。「候補か」と問われると「もちろん」と即答。「年齢的に、まだまだできる年齢。どれだけのピッチングができるか、楽しみだ」。来季の投球をチェックすることをほのめかした。

 日本代表といえば、松坂だ。WBCでは2大会連続でMVPに選ばれ、連覇に大きく貢献。シドニー、アテネ五輪でも日の丸を背負った。ここ数年は故障と不振に苦しんだが、環境は変わる。もちろん、完全復活が代表復帰への条件。小久保監督は言う。「ここ数年は厳しいシーズンだったが、念願の先発で日本に戻ってきた。まずはホークスのローテーションで、よかった時の姿を取り戻してほしい」。若返りを図る侍ジャパンだが、松坂の経験と実績はチームに大きな刺激を与えるのは確実だ。

 小久保監督は28日にヤフオクドームで開幕した「12球団ジュニアトーナメントENEOS

 CUP2014」で始球式を行った。「この先、全世代で(日本代表に)入る可能性がある。チーム内の手本になって、率先して、引っ張っていく選手になってほしい」と参加する小学6年生にエールを送った。松坂もまだ老け込む年ではない。侍ジャパンは復活へのモチベーションだ。ベテランの域に差しかかる右腕を、小久保監督は待っている。【田口真一郎】