5勝?

 いやいや10勝目指します!

 阪神のドラフト1位横山雄哉投手(20=新日鉄住金鹿島)にNMB48山本彩(21)から日刊スポーツを通じてエールが届いた。驚きの「お年玉」は好きなタレントに挙げている人の直筆メッセージ。激励をパワーに変え、最速151キロ左腕はプロ1年目の目標をどーんと掲げた。

 「甲子園での勇姿を観に行きたいです!

 Fight」。横山が好きなタレントに挙げたことを伝え聞くと、大の阪神ファンとして知られるNMB48山本彩はペンを走らせた。同じ関西を拠点にすることになった同学年のスター候補にエールを送った。

 「阪神で生きていく、強い投手になっていこうと思ったら、藤浪投手じゃないけど、超えていくような選手になってほしい。私もまだまだ(未熟)なんで、一緒に関西を盛り上げていければと思います」

 この応援メッセージは、真っ白な雪が積もり本格的な冬を迎えた山形にいる横山の手もとに届いた。「本当ですか!?

 すごいな」とまじまじと色紙を眺めた。アイドル界の第一線を走る憧れの人からの熱い思いが詰まった激励に応えた。

 横山

 目標は5勝を挙げること!

 でも、藤浪の(プロ1年目の)10勝も超えられるように頑張ります。目標達成できたら、直接会ってエールもらえないかな…。

 14年6月、何げなくAKB48総選挙をテレビで見ていた。ステージでスピーチする山本彩に目がとまった。「かわいらしいのに、こんな強気なことも言うんだ」。トップを目指そうとする女の子の姿に感銘を受けた。横山もその時、人生をかけた勝負のまっただ中だった。「社会人3年でプロにいく」と決めていた3年目。ひたむきに夢を追いかけていた。その言葉どおり、プロ野球のスタートラインに立った。

 今度は横山の番だ。1軍のマウンドで躍動する姿を届ける。昨年のルーキーだった左腕岩崎は5勝。一昨年の13年、藤浪は10勝を挙げ1年目から2桁に到達した。チーム内に狙うべきターゲットがいる。背中を追い、そして1人ずつ抜かしていくつもりだ。

 横山

 勝てる投手になりたい。即戦力として評価もしてもらった。リーグ優勝、日本一に貢献してチームの力になることが一番だと思っています。

 「強い夢はかなう」-。横山は座右の銘のままに、強い意志を持ってプロの門をたたく。【宮崎えり子】<横山雄哉(よこやま・ゆうや)アラカルト>

 ▼生まれ

 1994年(平6)2月21日、山形県。

 ▼球歴

 長崎小2年で野球を始め、中山中では「中山ベースボールクラブ」。山形中央では2年春夏の甲子園でいずれも初戦敗退。

 ▼実績

 新日鉄住金鹿島に進み、14年都市対抗で5者連続奪三振。21U侍ジャパンに選出され、14年11月の21Uワールドカップで3試合に投げ10回で20三振を奪い準優勝に貢献。最速151キロの直球、スライダーが武器。

 ▼似ている芸能人

 「EXILEのTAKAHIROに似ていると言われたことがあります」。

 ▼趣味

 ゴルフ。

 ▼好きな食べ物

 オムライス。

 ▼サイズ183センチ、85キロ。左投げ左打ち。

 ◆山本彩(やまもと・さやか)1993年(平5)7月14日、大阪生まれ。10年10月加入、NMB48の1期生。11年1月、NMB48劇場初公演でキャプテン。昨年春からAKB48(チームK)兼任。BoA、YUIらにあこがれ、夢はソロ歌手。コンサートでは、ギター弾き語りも。昨年の選抜総選挙6位。血液型B。愛称「さやか」「さや姉」。