中日ドラフト1位野村亮介投手(21=三菱日立パワーシステムズ横浜)が“開幕投手”に意欲だ。17日、名古屋市の「昇竜館」でスタッフ会議が行われ、2月の沖縄キャンプ日程が決定。今季初の対外試合は2月14日韓国・サムスン戦(北谷)に決まった。1軍スタートが決定的な右腕が、バレンタインデー・デビューを狙う。

 谷繁兼任監督の目をハートマークにする-。2月のキャンプ日程を知った野村は当たり前と言わんばかりだった。「投げろと言われれば、投げられます。沖縄は暖かいので全然、投げられると思う。そのつもりでやってきた」。現時点で今季の初戦は、第3クールに予定されている2・14のサムスン戦。まだブルペン入りしていないが、逆算すると十分に登板は可能と判断した。

 ルーキーにも真っさらなマウンドに上がるチャンスはある。この日は落合GM、谷繁兼任監督らが参加してのスタッフ会議が行われ、大まかな1、2軍の振り分けが決定。野村は1軍スタートの見込みとなった。

 指揮官は1位野村、2位浜田智のルーキーコンビについて「キャンプとオープン戦をやってみて彼らがどういう表現をしてくれるか」と期待。起用法については「2人とも大学、社会人では先発だった」と先発スタッフとして想定している。順調にいけば、早い段階で実戦登板の機会が巡ってきそうだ。

 目立つには絶好の機会だ。2月14日は週末ということもあり北谷球場に竜党が詰めかけることが予想される。対戦相手となるサムスンは昨秋に韓国リーグV4を達成した強豪。主軸には元オリックスで今季チーム最多の32本塁打を放った李承■ら強打者が並ぶ。注目度の高い今季初戦で結果を残せば、ファンにも名前を売ることができる。

 着実に歩を進める。ブルペン入りの時期は早くても20日以降になりそう。「だいぶ練習にも慣れてきたので状況を見て入りたい。ケガだけには気をつけたい」と慎重に見極める。中日では超異例とも言えるルーキーの“開幕投手”はあるか。即戦力右腕が2・14日に向けてスタンバイする。【桝井聡】※■は火ヘンに華