<東都大学野球:亜大5-2国学院大>◇第1週2日目◇6日◇神宮

 亜大が国学院大を下し、1勝1敗のタイとした。6回からリーグ戦初登板した、米国人の父を持つ九里亜蓮(くり・あれん)投手(2年=岡山理大付)が、最速146キロの直球を武器に4回5三振と完全救援。7回2死から4者連続三振を奪うなど、華々しいデビュー。

 186センチ、84キロの大型右腕、九里が4回完全デビューだ。常時140キロを超える直球に、チェンジアップを交え相手打線を牛耳った。「緊張したけど楽しく投げられた」。日本と米国の2つの国籍を持つ。父マーク・アントニオ・シェックさんは米大リーグ、ブレーブス傘下のマイナーで遊撃手としてプレー。米国名は「ウィリアム・アレン・シェック」だが、日本名に誇りを持つ。「アジアの亜に、蓮(はす)。蓮の花は泥の中で咲く。そんな中でもしっかりと生きていけるように、と母に聞いた」。今日の先発が濃厚な東浜巨(なお、3年=沖縄尚学)とは寮で同部屋。亜大進学を決意させた存在でもある先輩に、きっちりバトンを渡した。