<東都大学野球:駒大4-0東洋大>◇第1週2日目◇5日◇神宮

 駒大が東洋大に雪辱した。1、2回で3点を奪うと、2回裏2死一、二塁から救援登板した井口拓皓(たくあき)投手(3年=市川越)が好救援。7回1/3を4安打で投げ切るロングリリーフで今季初勝利を挙げ、チームも07年春以来の東洋大戦の白星となった。亜大は4投手のリレーで1-0で日大を下し、勝ち点1とした。

 念願だった勝利に、井口は左手のグラブを何度も握り締めた。左打者がスタメンに5人並ぶ相手対策で先発は1年生左腕の木村。小椋正博監督(58)からは「(木村が)ダメになったらすぐいくぞ」と言われていた。2回裏2死一、二塁からの起用に応え、3球目に自己最速タイの144キロを記録。5球で三振を奪いピンチを切り抜けると、4安打しか許さず投げ切った。

 1部復帰直後の今春は、東洋大に連敗。2回戦で先発した井口は3回4失点でKOされた。「東洋を抑える」。オフ期間はランニングのときですら、そのイメージを描いたという。

 屈辱の場面は、今夏最後のオープン戦でもあった。8月28日に巨人第2の2軍と対戦、6番手で1/3回4失点。以降は開幕戦をにらみ捕手の戸柱らと東洋大をビデオ研究、その上で自分の持ち味を生かすことを確認した。「走者を背負ってからフォークを中心に投げ込めた」と、武器を生かした狙い通りの投球に胸を張った。