<東都大学野球:亜大1-0中大>◇第4週3日目◇16日◇神宮
亜大が中大を下し、2季連続19度目の優勝を決めた。今季から主将に就任した東浜巨投手(4年=沖縄尚学)が散発3安打、4奪三振で3試合連続、通算21度目の完封。今季最速の145キロと直球も走り、5回に挙げた1点を守りきって今季5勝目、通算31勝目を挙げた。
最後の打者を二ゴロに仕留めると、東浜はグラブをたたき、両手でガッツポーズを見せた。右手の人さし指で「1冠」ポーズ。笑顔でチームメートと抱き合った。「新チームから4冠(春秋リーグ戦、全日本大学選手権、明治神宮大会)をしたいねと話していた。試合の雰囲気を見て要所を締めていく、自分らしい投球ができました」。最初の目標を達成し、充実した表情を浮かべた。
人並み外れた観察力で、自己記録を更新する通算31勝目、1年春以来の3試合連続完封につなげた。序盤に相手打線が「変化球、スライダーに合うスイングをしていた」と察知。直球とツーシームを軸とした。6回2死まで無安打。直球は今季最速の145キロと走った。「今日は腕が振れました。少しスピードが出た印象がある。今季で一番良かった」。オフは右肘痛の影響で出遅れたが、夏を前に最速152キロ右腕が徐々に本領を取り戻し始めた。
今季は主将に就任した。投手の主将は亜大史上初。少年野球にさかのぼっても主将の経験はなく「あまりしゃべるタイプではない」と戸惑いを隠せなかった。エースとして甲子園優勝を果たした高校時代は「クールが格好いい」とさえ思っていた。1月には「特別なことはしないように。背中で引っ張るタイプを目指したい」と話していた。
しかし、主将の影響力を実感するにつれ、意識が変わった。専門外の野手に対しても「思ったことは全部言うようにした」。13日の選手ミーティングでは「実力はないんだからできることをしっかりやっていこう」と呼びかけた。
ナインに厳しい言葉を投げかけるには責任も伴うが、登板前日にも100球以上を投げ込む練習量、太りにくい体質を改善するため1日6度もプロテインを摂取する姿に、周囲はついてきた。「主将になって大人になった」と実感している。初の大学選手権出場権獲得にも「まだ通過点。青学大戦もある」と主将らしく引き締めた。【斎藤直樹】
◆亜大の歴代主将
初代は61年の佐藤昇。過去には内田俊雄(現拓大監督)古屋英夫(現オリックス編成部国内グループ長)大石大二郎(現ソフトバンクコーチ)佐藤和弘(元オリックス)生田勉(現監督)松本奉文(現広島スカウト)小山良男(現中日ブルペン捕手)松田宣浩(ソフトバンク)らが務め、全員が野手だった。




