<東京6大学野球:明大1-0立大>◇第2週最終日◇22日◇神宮

 明大の左腕・山崎福也投手(3年=日大三)が「奪三振ショー」を見せてチームに今季初勝ち点をもたらした。1回に自軍が挙げた1点を背に、最速145キロをマーク。12三振を奪い、8回1死からの5連続三振で最後を締めた。センバツ甲子園の準優勝から3年。その成長を見せつける初の完封勝利となった。立大は明大を上回る7安打しながらあと1本を欠いた。

 山崎の球威は最後まで落ちなかった。9回2死、立大・我如古も145キロの速球で3球三振に仕留め、試合を終わらせた。「右打者への内角速球がよかったです。負けたら優勝はない、と思って投げました」。山崎が振り返った。

 前日はバント失敗5つ、2失策と攻守にミスを連発して完封負けした。試合後は即合宿所に戻り、ナイン全員で大掃除を始めた。善波達也監督(50)は「初心に戻ってやり直そうということで」と説明した。今季からエース番号11を任される山崎も初心に戻ってマウンドに上がっていた。

 3月の米遠征では2試合(計9イニング)に投げ、無失点だった。「カーブを使う緩急が有効でした」。この日もそれが生きた。初戦に続く勝利で早くも2勝目を挙げ、通算16イニングで防御率は0・00だ。

 次週は完全試合を達成した高梨を擁する早大と対戦する。「(完全試合は)すごいこと。自分なりのピッチングができれば。1戦1戦です」。エースはすぐさま気持ちを切りかえていた。