<仙台6大学野球:東北福祉大6-3東北学院大>◇最終節第2日◇13日◇東北福祉大

 東北福祉大は東北学院大に逆転勝ちし、10勝2敗の勝ち点5で、2季連続64度目の優勝を決めた。3回に3点を先行されたが、チーム一丸の底力を発揮。5回裏2死から同点に追い付き、6回裏1死二、三塁から4番佐藤翼(3年=青森・八戸学院光星)の左翼越え二塁打で勝ち越した。両チームは明治神宮野球大会・東北地区代表決定戦(25~27日、仙台市民球場)に出場する。

 昨秋、リーグ王座を明け渡した東北福祉大が、東北学院大に雪辱した。山路哲生監督(47)は「(投打で)3年生がカバーしてくれた」と勝因を掲げた。

 選手層の厚さを見せつけた。この日、1年ぶりにベンチ入りした佐藤翼が5回裏2死から4番代打で途中出場。四球出塁から後続の適時打で生還、反撃の口火を切った。そのまま中堅守備に就き、3-3の6回裏には走者一掃の2点決勝打。勝利を決定づける6点目のホームも踏んだ。

 6歳違いの兄・勇治(27)は東北福祉大OBで、七十七銀行(仙台市)の主軸。前日に「ファーストストライクから積極的に振れ」と電話でアドバイスを受けた。今日14日に迎える21歳の誕生日を、自らのバットで祝った佐藤翼は「ここで打ってヒーローになってやろうと思っていた」とプラス思考で結果を出した。

 投げては、3年生右腕・花岡竜也(作陽)が4回途中から2番手で救援。8回まで4回1/3を4安打無失点に抑え、今季3勝目を挙げた。

 神宮切符をかけた東北地区代表決定戦の初戦(準決勝)で北東北1位の八戸学院大と対戦する。佐藤翼は「チームに貢献して神宮に行きたい」と闘志を見せた。【佐々木雄高】