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由伸終身巨人、FA行使せず残留

球団事務所で取材に応じる高橋由(撮影・為田聡史)
球団事務所で取材に応じる高橋由(撮影・為田聡史)

 今年4月にFA権を取得した巨人高橋由伸外野手(32)が“終身契約”を結ぶことを決意した。30日、都内の球団事務所でFA交渉に臨み、清武球団代表から「引退するまで、巨人軍で燃え尽きるまでやってほしい」と、最低でも4年以上の長期契約を検討していることを伝えられた。シーズン中では異例の残留交渉に、球団の誠意を感じた高橋由は「春先に意思表示した通り、僕はこのチームでやりたい」と、権利を行使せずに残留する考えを明かした。

 約1時間の話し合いを終えた高橋由は、笑顔で球団事務所から出てきた。通常ならシーズン後に行われるはずの残留交渉。「早めに言ってもらえてありがたい。球団の誠意を感じました」。権利を取得した4月の時点で残留する意思を表明していたが、巨人のユニホームで野球人生を全うする決意は100%、固まった。

 交渉内容も、心に響くものだった。球団が提示した契約年数は「最低でも4年以上」。金額面の提示はオフに行うが、今季の活躍を考えれば年俸(2億8800万円)は3億円以上にアップすることは間違いない。出来高などを含めれば総額は16億円にのぼる見込み。5年、6年と契約期間が長くなれば、さらに総額は増えることになる。生え抜き選手では史上最大級の大型契約になることは確実になった。

 「スター選手のFA=大リーグ移籍」という流れが主流になる中で、迷わず残留を選択した心意気が、球団から最大限の評価を引き出した。清武代表は「次々とメジャーに流出する中で踏みとどまってくれたことはありがたい。そういう気持ちに応え、恥ずかしくないものを提示する」と、大型契約の理由を明かした。

 高橋由も誠意には誠意で応えるつもりだ。FA権の行使について「するつもりはないです」ときっぱり言った。権利を行使すれば一時的に所属チームを失うことになる。清武球団代表は「球団としてはうれしいこと。一瞬たりともFAにはならない。巨人軍の選手のままでい続けてくれるということだから」と喜んだ。

 人気、実力、リーダーシップを兼ね備える高橋由は、引退後の指導者としての素質も見込まれている。10年、20年先は監督候補に挙がる可能性もある。清武球団代表は「監督? あり得るかもしれないですね」と、幹部候補生に大きな期待を寄せた。選手会長の潔い残留表明は、首位を走るチームをさらに勢いづけそうだ。【広瀬雷太】

[2007年8月31日10時4分 紙面から]

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