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田中10勝、松坂以来高卒ルーキー大台

楽天対西武 7回表西武無死、栗山の打球をグラブでたたき落とす田中(撮影・中村誠慈)
楽天対西武 7回表西武無死、栗山の打球をグラブでたたき落とす田中(撮影・中村誠慈)

<楽天14-2西武>◇8月31日◇フルキャスト宮城

 あっぱれマー君! 楽天田中将大投手(18)が球団初の2ケタ10勝目を飾った。西武17回戦(フルキャスト宮城)に先発し、7回1失点。10三振を奪い、今季通算151個と西武松坂(現レッドソックス)の1年目に早くも並んだ。楽天は8月最終戦を白星でフィニッシュ。月間15勝目で、チームの月間最多勝利も更新した。節目には必ず登場する18歳右腕。その姿に野村監督も神の子あらため「神サマ」と絶賛した。

 実感がわいてこない。田中はお立ち台で球団初の10勝の質問に、苦笑いを浮かべながら首をかしげた。「あまりピンとこないんですけど…」。考えているうちに、あどけない笑顔がキリッと引き締まった。「球団の歴史に名を連ねたということで、率直にうれしいです!」。声を張り上げて言い切った18歳に、大歓声がわき起こった。

 完ぺきに近い内容だった。「すべての球種をバランスよく、コースいっぱいに投げられた」。前回8月24日オリックス戦に続く2度目の無四球試合。失点は2回G・G・佐藤に浴びたソロの1点だけ。30日、紀藤投手コーチから握りを教わったカットボールも交え、切れのある変化球に西武打者のバットは次々と空を切った。

 球団創設3年目でチーム初の2ケタ勝利。ただ“王手”をかけて3度足踏みした。「なんとしても勝ちたくて、この日が待ち遠しかった」。試合前から空は雨雲に覆われていた。雨天中止なら、月が替わってチームの月間最多15勝目もお預け。それだけに「今日、試合をやるんだ」と、モチベーションを高めてマウンドに立った。途中、雨脚が強くなっても、序盤で11得点の大量援護にも、「何も変わらずに気を引き締めて」勝つために投げ続けた。

 これで本拠地6勝目。初勝利、初完封、そして球団新記録と、仙台のファンの前で節目の勝利を飾った。この日、盛岡中央高2年の弟雄士投手(16)が初めてベンチ入りした。兄と同じ背番号18をつけて、三塁コーチながら公式戦デビュー。家族の記念日を最高の快投で飾ってみせた。

 高卒新人では松坂以来の2ケタ勝利。自身3度目の2ケタとなる10奪三振で、松坂が1年目にマークした151奪三振に並んだ。3戦2敗とやられっぱなしだった西武にも初勝利。「前に投げたときと、今は違うと思う。こうやって日々成長していければいい。2ケタ(勝利)は周りの人にも期待されていたので1つの目安になる。でも、まだ終わりじゃないので」。自ら成長を実感し、それは自信に変わっている。挑戦は終わらない。【由本裕貴】

[2007年9月1日9時31分 紙面から]

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