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ヤクルト絞った「ポスト古田」に栗山氏

 ヤクルトが「ポスト古田」として、OBでスポーツキャスターの栗山英樹氏(46)を後任監督候補として絞っていることが11日、明らかになった。古田体制2年目の今季は優勝争いに加われず、11日現在で最下位に低迷。3位以上が進出するクライマックスシリーズ出場も絶望的な状況だ。球団側は、古田敦也兼任監督(42)に今季限りで選手引退を打診済みで、来季監督専任の要請をしているが、同監督は成績不振などを理由に退団が濃厚。球団は栗山氏に編成面なども委ねる全権監督として招へいに乗り出すとみられる。

 兼任体制2年目の古田ヤクルトは、クライマックスシリーズ出場が絶望的な状況の中で、最後の粘りを見せている。すでに球団側は古田監督に事実上の現役引退を通告、来季は監督専任を要請している。だが古田監督は今季限りでユニホームを脱ぐ意思を周囲に漏らしており、球団側も古田辞任のケースを想定して後任人事の選定に着手。リストアップしているメンバーの中で、最有力候補として浮上しているのがヤクルトOBの栗山氏だ。

 すでに鈴木正球団社長が栗山氏と接触している。前球団社長の多菊相談役によれば「そういう話(後任監督問題)をしたのではない」と、監督招へいの動きを否定しているが、シーズン終盤に球団トップと後任候補が会談したのは事実。今年就任したばかりの鈴木社長が、今後の球団経営にあたり、球界に精通し、OBでもある栗山氏にチーム改革などのアドバイスを受けたようだ。

 俊足巧打の外野手として人気のあった栗山氏は90年、29歳の若さながら、体調不良を理由に惜しまれながら引退。その後はスポーツキャスターに転身して活躍している。試合前の練習中に球場に姿を見せ、選手や首脳陣から情報を収集。その熱心な姿勢や実直な人柄は、グラウンド内外で高く評価されている。毎年のように大リーグも視察。コーチなど指導者経験はないが、これまでも複数球団でコーチや監督、さらにフロント首脳で入閣要請を受けており、卓越した野球理論には定評がある。

 プロ球界では数少ない国立大出身で、東京学芸大を卒業した知性派でもある。現在は母校の東京学芸大講師なども務めている。また、アマ球界を揺るがした特待生問題を議論する「特待生問題有識者会議」の委員に選ばれるなど、アマ球界からも高い支持を受けている。

 チーム改革を望む球団は、幅広い分野で活躍する点でも適任の人材と判断している。ただチームづくりには理想も持つ同氏だけに、コーチ人事など球団側がどこまで条件面で受け入れられるかが、交渉に乗り出す際のポイントとなる。

 球団側は選手、そして兼任監督としてヤクルトの一時代を築いた古田監督の後任だけに、最大級の条件を準備して受け入れ態勢に入ると思われる。チーム編成やスカウティングなども担う「GM」的な権限を持った全権監督で招へいに乗り出す可能性は十分ある。栗山氏のさわやかなイメージは、飲料メーカーを本社に持つヤクルトにとって、適任の人物。候補を一本化して「栗山スワローズ」誕生へ、動き出す。

[2007年9月12日9時46分 紙面から]

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