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ソフトB1巡目中田指名、王監督が引く

ソフトバンク対楽天 4連敗を喫した王監督は球場を引き揚げる(撮影・藤尾明華)
ソフトバンク対楽天 4連敗を喫した王監督は球場を引き揚げる(撮影・藤尾明華)

 ソフトバンクが3日に開催される高校生ドラフトで、大阪桐蔭・中田翔投手(3年)を1巡目指名する方針を固めたことが9月30日、明らかになった。1巡目候補には中田とともに成田・唐川侑己投手(3年)、仙台育英・佐藤由規投手(3年)の3選手をリストアップしていたが、球団は小久保、松中に次ぐ次世代の和製大砲の獲得が急務と判断。日本ハム、オリックス、阪神との競合を覚悟の上で、中田獲りの方針を固めた。2年ぶりに高校生ドラフトに出席する王貞治監督(67)が、運命の抽選に臨む。

 ついに王監督が高校通算87発の怪物獲得に乗り出す。夏の甲子園後、球団は1巡目候補を中田、唐川、佐藤の3人に絞り、他球団の動向も見極めながら、慎重に調査を進めてきた。唐川を将来性NO・1の投手と評価していたが、中田争奪戦参戦の方針を固めた。

 王監督は中田に熱視線を送り続けてきた。中田が今春のセンバツに出場した際には「楽しみだね。遠くに飛ばす能力は先天的なもの。今の高校生の中ではずぬけている」とその長打力に注目。「今からもウエートトレなんかで体が強くなるだろうし、プロに入っても1年目からやれるんじゃないかな。巨人の松井以来、1年目から活躍した選手はいないんじゃないかな」と、ヤンキース松井級の素材に位置付けていたほどだ。

 球団も小久保、松中に次ぐ、将来の「4番打者」として評価している。「内角打ちに難点はあるが、パワーは高校生離れしている。あれだけの打球を打つ選手は見たことがない。金属バットでは昔、キューバにいたキンデランやリナレスより打球速度は上かもしれない」。小川スカウト部長は中日にも在籍し、90年代に世界一軍団と称されたキューバの強打者、リナレス以上の素材と認める。竹内孝規球団常務COOは「かつて井口、城島がいて小久保、松中もいた、あの攻撃力のあるチームを地元ファンはやはりどこかで求めている」。次世代の中心を担う素材として、中田が不可欠だと判断した。

 中田には日本ハム、オリックス、阪神の3球団がすでに1巡目指名を固め、最低でも4球団が競合する。ドラフト当日は千葉でロッテ戦がありドラフト会議出席に難色を示していた王監督も28日に出馬を決意。運命の抽選役を務めることも球団との間で確認された。世界記録の現役通算868本塁打を誇る「世界の王」が、高校球界の本塁打王を引き当て、アーチストの極意を伝授する-。他球団にまねのできない夢の育成プランが、ソフトバンクにはある。

[2007年10月1日9時47分 紙面から]

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