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川上2安打完投も一発に泣く/日本S

<日本シリーズ:日本ハム3-1中日>◇第1戦◇27日◇札幌ドーム

 わずか2安打…。1球に泣いた。中日のエース川上憲伸投手(32)が日本ハムとの日本シリーズ第1戦に先発したが、初回、制球が乱れたところで日本ハム・セギノールに痛恨の3ランを浴びた。昨年の同シリーズ第5戦で2ランを浴びており、シリーズ2試合連続被弾。その後は立ち直り、1安打を許しただけの気迫の投球をみせたが反撃は1点のみ。完投した投手ではシリーズ最少となる2安打で負けた。

 悪夢の1球だった。川上は初回1死一、二塁でセギノールを迎えた。カウント2-0からの3球目。外すはずの144キロ直球は甘く真ん中に入って、痛恨の先制3ランを浴びた。エースは、唇をかんで札幌ドームの天井を見上げた。結局わずか2安打に抑え、完投も敗戦投手。2安打完投はシリーズ史上10人目で11度目だが、黒星は初めてとなった。

 全107球の中で、あまりにも重い失投だった。川上は「バランスを崩して、シュート回転で(中に)入っていった。初回がすべて? そうですね」。歯車が狂った。初回、先頭森本に四球を与えた。制球力抜群の川上が初回先頭打者に四球を出したのは、05年6月29日横浜戦以来。3番稲葉にはカウント2-0からの内角低めの直球が、微妙なところでボールと判定された。谷繁捕手が「あれはストライクだ。やっぱり痛いよ」とかばったが、結局四球で出してピンチを広げていた。

 川上は「(判定を)言ってもしょうがない。もう終わったこと」。ただ初回の2四球には「大胆に投げる場面ではないから、慎重にというか」と振り返り、谷繁捕手も「お互い(バッテリー)にちょっと(攻め方が)中途半端だったかもしれない」と悔やんだ。

 それでもダルビッシュとのエース対決で意地は見せた。2回以降は8回1死まで完全投球で、味方の反撃を信じて粘投した。グラウンド外でも自宅の寝室に酸素カプセルを置いて、右肩痛緩和のためにメジャー流トレーニングを取り入れるなど工夫している。11歳下のダルビッシュに対し、投球術で対抗した。敗れはしたが、選手バスに乗り込む直前には「次ですね、次」とはっきりと口にした。わずか1球に泣いたエースだが、闘争心はまだ消えていなかった。【益田一弘】

[2007年10月28日9時6分 紙面から]

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