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ダルが日本ハム史上初の沢村賞

新千歳空港の出発口で唇に指をあてるダルビッシュ(撮影・黒川智章)
新千歳空港の出発口で唇に指をあてるダルビッシュ(撮影・黒川智章)

 1勝1敗の五分に追いつかれた日本ハムに追い風が吹いた。日本ハムのダルビッシュ有投手(21)が29日、球団史上初となる沢村賞を受賞した。高卒3年目以内の受賞は01年松坂以来で史上5人目になる。日本シリーズ真っただ中の受賞で、この日は30日からの名古屋3連戦のため敵地に移動した。新たな勲章を手にしたエースの次の登板は、11月1日第5戦が有力視される。

 鉄人化したダルビッシュに与えられた名誉だった。球団史上初の沢村賞受賞の一報は名古屋への移動中だった。ナゴヤドームの練習前に「めちゃくちゃ体力があって鉄人的な投手が取るものだと思っていたし、自分は体が弱かったし、体力ないし取れないと思っていた」と言った。

 選考基準とされる7項目をすべてクリアしたのは、93年今中(中日)以来14年ぶり。12完投、210奪三振は両リーグトップで、207回2/3の投球回数はリーグ1位。マウンドに長く君臨し続け、打者を抑え込んだ。最多勝、最優秀防御率のタイトルは惜しくも逃したが「どの賞よりもうれしい」と話した。

 鉄人化計画が勲章に結び付いた。「去年は7回くらいに肩が痛くなり、緩くなった」。今春のキャンプから肩回りだけでなく、基礎体力強化を重点的に取り組んだ。多種のサプリメントも活用した。今でもモデルのようなスタイルで体重も春から2~3キロ増だが、以前よりガッチリした体形に変身した。

 日本シリーズ第1戦で完投勝利を飾るなど「ここまで安定した肩、ひじの状態を保ってこられた」と言った。クライマックスシリーズ(CS)第2ステージでは今季初の中4日登板で2勝したが、日本シリーズも同様に中4日の第5戦が有力視される。再びタフな鉄人ぶりを発揮するチャンスになる。

 次戦に向け「大きな心境の変化はない。今まで通り試合をつくっていきたい」と力を込めた。沢村栄治について「分かんないですね」と正直に話した新時代のエースはこの日、軽めの調整で汗を流した。昨年から続くポストシーズン5連勝に、準備を進めていく。【村上秀明】

[2007年10月30日9時35分 紙面から]

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