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荒木シリーズ3戦連続盗塁/日本S

内野安打を放った荒木(右)と、ジャンプしながら送球を捕りにいくセギノール(撮影・為田聡史)
内野安打を放った荒木(右)と、ジャンプしながら送球を捕りにいくセギノール(撮影・為田聡史)

<日本シリーズ:中日4-2日本ハム>◇第4戦◇10月31日◇ナゴヤドーム

 迷いはなかった。中日荒木がまた走った。2回、中前打で出塁すると相手の先発左腕・吉川との勝負が始まった。じりじりと塁を離れ、いつもよりスパイク1個余分にリードすると初球にスタートした。捕手鶴岡の送球をあざ笑うかのように二塁へ滑り込んだ。

 「(シリーズは)いつもより少しだけ思い切って行っている。記録はどうでもいい。とにかく勝ちたいだけ」。これで第2戦から3試合連続盗塁。仰木彬(54年)、福本豊(77年)、高橋慶彦(84年)と並んでシリーズタイ記録。クライマックスシリーズ(CS)から盗塁成功率は100%だ。荒木は「投手の傾向がある程度わかっている」と言う。中日が誇るスコアラー陣が集めた詳細な情報と川相一塁ベースコーチらの投手観察眼、これに荒木の判断と俊足が加わり驚異の数字を生んでいる。

 CSから落合監督が固定した「1番荒木」は不敗神話になった。初回、低めのボールをたたきつけて三塁内野安打で出塁すると1死二、三塁から相手失策で先制のホームを踏んだ。CS第1ステージから荒木が初回に出塁したゲームは5戦全勝。この日も速攻を演出した。通算でも16打数7安打、打率4割3分8厘と中村紀と有力なシリーズMVP候補だ。

 昨年は周囲に気を配りすぎて胃かいようになった。そんな男が今年は少し変わった。「周りのことは気にせず自分のためにやろう」。その結果、自身初のセ・リーグ盗塁王を獲得。シリーズでは大車輪の活躍を見せている。「自由に伸び伸び」。落合監督が使うシリーズの合言葉の下、荒木が暴れまくっている。【鈴木忠平】

[2007年11月1日9時36分 紙面から]

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