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福留思い通り、残留へ1年5億円

記者会見で笑顔を見せる福留(撮影・清水貴仁)
記者会見で笑顔を見せる福留(撮影・清水貴仁)

 FA権を取得した中日福留孝介外野手(30)が残留へ傾いていることが5日、分かった。名古屋市内で球団との第1回交渉を行い、4年24億円と単年5億円の2種類の提示を受けた。結論は保留したが、球団への愛着に加えて西川順之助球団社長(75)が直接出馬するなど誠意を示したことで残留へ気持ちが動いたと見られる。FA宣言してメジャー移籍の可能性も残されているが、今後は球団との交渉は行わず、期限となる12日まで熟考して結論を出す。(金額は推定)

 福留は約1時間の交渉を終えて記者会見に臨んだ。「すぐには決められない。持って帰って期間ぎりぎりになるかもしれないですが、それから答えを出したい」。結論は保留だが、その表情は晴れやかだった。

 第1回交渉は伊藤球団代表、井手編成担当とともに西川球団社長が出馬するという中日では異例の形式だった。球団側が「最初に聞いたことをすべてだと考える」という福留の要望にこたえた格好だ。さらに席上では1年5億円、4年24億円という単年と複数年の2種類の提示がされた。これも福留の要望だった。

 「両方聞きたい僕の気持ちをくみ取ってくれた。単年なら来年もFA? それも視野に入っています」。

 単年契約でFA宣言せずに残留すれば、来年オフにFA権を行使するチャンスがある。今季は8月に右ひじ遊離軟骨除去手術で後半戦から離脱しただけに、もう1年プレーした上で考え直すという選択肢を増やした。それに球団側も理解を示した。

 関係者によれば福留は10月に米ロサンゼルスから帰国した後、親しい関係者から残留を説得された。ファン、チームメートに深い情を持っている福留の気持ちが揺れたが、最大のネックは過去3年間の契約交渉で対立してきた球団フロントの対応とみられていた。それもこの日の交渉で誠意が伝わり、残留へ気持ちが傾いたとみられる。

 ただ福留が「選手としてどう評価されているのか聞いてみたいという気持ちはあります。それは球団に伝えた」と言ったようにFA移籍の可能性が消滅したわけではない。福留は関係者にファンの感情を考慮して国内他球団への移籍は難しいと漏らしており、仮に宣言した場合はメジャー移籍の可能性が高い。

 「中日は入りたいと思って入ってきた球団だし、感謝している。僕は今年、何もしていないのにグラウンドに立てばファンの方々があれだけの声援をくれる。そういうことを考えながら決めたい」。宣言リミットの12日まであと7日間。残留へと傾いた気持ちがそのまま固まるのか。それともメジャーへと動くのか。今オフFA市場の目玉が最後の熟考に入った。

[2007年11月6日8時56分 紙面から]

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