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横浜三浦、開幕投手へ意欲の328球

ブルペンで328球投げ、サインした色紙を披露する三浦(撮影・神戸崇利)
ブルペンで328球投げ、サインした色紙を披露する三浦(撮影・神戸崇利)

 開幕投手の座は誰にも渡さない! 横浜三浦大輔投手(34)が9日、ブルペンで今キャンプではチーム最多となる328球を、オール直球で投げ込んだ。今季開幕戦(対阪神、京セラドーム大阪)は3月28日。「もちろん意識しています。いい数字かな」と、5年連続7度目の開幕投手という栄誉へ向け「328」に思いを込めた。

 魂の投球だった。ラスト1球も、糸を引くように右打者のアウトローに構えられたミットへ吸い込まれていった。「よっしゃ!」。328球目を投げ終えたとき、他の投手は誰もブルペンに残っていなかった。腕を振り続けること、およそ2時間。途中、3回もボールを交換した。

 自らを追い込むことで、得られるものがある。「投球は力じゃない。力がなくても、タイミングやバランスを使って投げるのが理想のフォーム。250球目くらいから、全身を使って投げられた」。1日のキャンプ初日から球を受け続ける片平バッテリーコーチ補佐は「上下のバランスがいいから、あれだけ投げられる。400球でも、いけたはず」と言った。

 昨季開幕戦(3月30日、横浜スタジアム)では初球を巨人高橋由に本塁打され、黒星を喫した。あの悔しさは、同じ開幕戦のマウンドでしか晴らせない。「開幕投手宣言? もちろん。意識して競争しています」と言葉に力を込めた。大矢監督も「十分に考慮しましょう」とニヤリ。いざ、「3・28」へ。エースの右腕は頼もしかった。【古川真弥】

[2008年2月10日9時14分 紙面から]

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