米大リーグ挑戦か、日本のプロ球団入りかで卒業後の進路が注目されていた高校球界ナンバーワン左腕、岩手・花巻東の菊池雄星投手(18)は25日、花巻市内の同校で記者会見し、日本の球団でプレーしたいとの希望を表明した。菊池は29日のドラフト会議で複数球団からの1位指名が確実視される。

 佐々木洋監督(34)とともに会見に臨んだ菊池は「本当に迷って、きのう決めた。日本でプレーさせていただきたい。高校の時も日本一を目指して、あと一歩届かなかったので、もう一度日本一を狙いたい。まだまだ自分のレベルでは世界で通用しないと思った。もし(ドラフト会議で)指名されれば、その球団で全力を尽くしたい」と決意を口にし、12球団OKの姿勢を示した。

 菊池は今月5日にプロ入りに際し必要な「プロ野球志望届」を日本高校野球連盟に提出。16日から20日にかけて日本のプロ12球団、さらにドジャースなど米大リーグ8球団と面談し、育成方法などを聞いて進路選択の判断材料にしていた。

 今春の選抜高校大会で花巻東の準優勝に貢献した菊池は、4強入りした今夏の全国選手権大会で、左腕投手として甲子園大会最速とされる154キロをマーク。複数のメジャー球団も獲得に動き、ドラフト会議に向けて日本球団の多くが1位指名候補に挙げていた。