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南陽工・岩本1球に泣くも「目標はプロ」

初戦で逆転負けし、目頭を押さえ引き揚げる南陽工・岩本
初戦で逆転負けし、目頭を押さえ引き揚げる南陽工・岩本

<全国高校野球選手権:中京大中京2-1南陽工>◇8月9日◇1回戦

 南陽工(山口)は中京大中京(愛知)に逆転負けし、「津田2世」ことエース岩本輝(3年)が初戦で散った。

 一塁ベース上で立ち止まったエース岩本はしばらく動けなかった。スコアボードをじっと見つめてその場にたたずむ。「とうとう終わったなと思いました」。OBの故津田恒美さん(享年32)にあこがれ南陽工に入学。「津田2世」と呼ばれた岩本だが、78年夏の津田さん以来となる夏の勝利を刻むことはできなかった。

 フォークとスライダーを決め球に昨夏の王者中京大中京を6回まで無失点と堂々と投げた。相手の4番磯村には自己最速の144キロの直球で勝負し無安打に抑えた。だが最後は1球に泣いた。1点リードした直後の7回裏、1死二塁で空振りを取るつもりのフォークが抜けて高めに入り痛打された。1番小木曽に三塁打を許し同点。さらに守備の乱れで打者走者まで生還し逆転された。「もっと1球に集中しなければいけなかった」と涙をぬぐった。

 昨春のセンバツでPL学園を破り8強入りしたが、その後は甲子園から遠ざかった。失点すると四死球を連発するパターンで自滅してきた。「最後の夏を目指して責任感が強くなった。チームで一番練習するようになって、自分から一生懸命走っていました」と女房役の河村も岩本の成長を認めた。この日は失点しても「今までと一緒にはなりたくなかった」と粘り強く投げ続けた。

 「最後は甲子園で終われたのはうれしかった。目標はプロだけどまだまだ自分は甘いと思う」。「津田2世」と呼ばれた高校時代の幕を閉じ、岩本が次のステージを目指す。【前田泰子】

 [2010年8月10日0時0分 紙面から]


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