ヤクルトが23日のドラフト会議の1位指名を済美・安楽智大投手(3年)に一本化したことが21日、分かった。この日、都内の球団事務所でスカウト会議を行い、全体の指名候補を31選手に絞り込んだ。1位には早大・有原航平投手(4年=広陵)も挙がっており、鳥原チーフスカウトは「2人中心にいい方で勝負する。もう少し調査しようということになりました」と、最終決定は当日としている。

 だが、将来性はもちろん、即戦力としても十分と判断した安楽を、1位でいく方針を固めた模様だ。この日の会議ではヤマハの左腕、竹下真吾投手(24=九州共立大)らも1位候補に挙がった。だが投手陣強化が最重要課題なだけに、競合必至でも特Aランクの2投手に絞った。そんな中、昨年からマークしてきた安楽の懸案だった右肘は問題なしと判断。この日、鳥原チーフスカウトも「(検査の)画像なども必要なら送りますということですが、それぐらい(状態に)自信があるんだと思う」との見解を示し「157キロを投げる投手はプロでもいない。(1軍デビューは)夏ぐらい、もっと早いかもと話している」と高評価していた。長くチームの投手陣を担えるであろう逸材に、命運を託すことになりそうだ。