オリックスが、ドラフト会議ギリギリまで1位候補を吟味する。明大の左腕、山崎福也投手(4年=日大三)を筆頭候補にし、平成国際大・佐野泰雄投手(4年=和光)ら左腕投手を軸に戦略を練っている。

 当初は156キロ右腕の早大・有原航平投手(4年=広陵)を1位指名するとみられていたが、多数の球団と競合することが必至。これまで抽選で11連敗中と苦戦していることもあり、単独指名が期待できる山崎の指名に傾いている模様だ。

 瀬戸山球団本部長らは22日、東京都内のホテルで約3時間、スカウト会議を行った。先発左腕が松葉しかおらず、中継ぎも左腕不足の状況から、加藤編成部長は以前から「即戦力の左腕は補強ポイント」と話しており、山崎や佐野はリストの最上位にランクされている模様。一方で、有原の能力の高さについても高く評価しており、ドラフト会議直前まで他球団の動きを見極めて、最終的な指名選手を決定する見込みだ。

 就任早々の12年に2度外した森脇監督は「その日のバイオリズムのいい人になるんじゃない?」ととぼけたが、くじ引きは今回も指揮官が担うことになりそう。昨年は社会人屈指の右腕と評価されていた吉田一の単独指名に成功しており、指揮官の出番がなく2年連続の単独指名という可能性もある。

 ◆山崎福也(やまさき・さちや)1992年(平4)9月9日、埼玉県生まれ。小2から野球を始め、中学時は所沢中央シニアに所属。日大三では1年秋からベンチ入りしエースとして10年センバツ準V。187センチ、86キロ。左投げ左打ち。家族は両親と兄。父は元巨人捕手で現兵庫ブルーサンダーズ監督の章弘氏。