ソフトバンクからドラフト1位指名された松本裕樹投手(18=盛岡大付)が26日、盛岡市内で入団交渉を行い、契約金8000万円、年俸800万円(金額は推定)で入団合意した。

 目指すは、完投ができ、欲しい時に三振が奪えるエース。背番号もかつて大エースだった斉藤和巳氏が背負っていた66となる見込み。松本は「練習でも見本になれて、試合で活躍できるのがエースだと思う。期待に応えられるようやっていきたい」と、目を輝かせた。

 入団発表間近の松坂の存在も刺激になっている。小学校時代にフォームをまねしたかつてのヒーローと同じユニホームに袖を通すことになった。日米で結果を残してきた松坂のエース論にも積極的に耳を傾けるつもりで「話してみたいと思う。最初は分からないが、1回話せば(大丈夫だと思う)」と意欲的だ。

 今夏痛めた右肘にはまだ炎症が残っており、今もキャッチボールは控えている状態。今後、メディカルチェックを受け、診断次第では手術を行う可能性もある。仮に手術となった場合、出遅れ必至となるが、永山アマスカウトチーフは「ゆっくり治して体をつくればエースになれる素材」と、まずは不安を取りのぞくためにベストな選択を探る方針だ。

 松本も「これから先、ケガをせず長く活躍できるようにしたい」。エース道を力強く歩むためにも、今は焦らず右肘痛完治に努める。【福岡吉央】