オリックスからドラフト1位指名された明大・山崎福也(さちや)投手(22)が2日、都内ホテルで仮契約を結んだ。ともに上限額の契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円(推定)。即戦力として期待される左腕は、今季リーグMVPの金子があこがれの存在という。金子はFA宣言して去就が注目されるが、残留への“ラブコール”を送った。

 山崎は一緒にやりたいかと聞かれ「そうですね」と即答。「たくさんの球種を投げるし、どんな調子でもしっかり試合を作る印象がある。ピッチングとか練習とか、いろんなことを見させてもらいたい」。縦割れのカーブやフォークなど多彩な変化球を駆使して打ち取るタイプ。同じようなスタイルの金子がチームメートならアドバイスももらえ、心強いというわけだ。

 背番号は、球団では元阪急で大エースだった山田久志氏もつけた「17」を自ら選んだ。意識したわけではなく、通算284勝サブマリンのことを「知らない」と言う。それでも「すごく期待されているなとうれしい気持ちです」と意気に感じた。日大三高入学前に脳腫瘍の手術を受け、生存率10%と言われながら回復した「奇跡の子」。プロ1年目の目標に「1年間ローテを守ること」と掲げた。【大池和幸】

 ◆山崎福也(やまさき・さちや)1992年(平4)9月9日、埼玉県生まれ。日大三では1年秋からベンチ入りしエースとして10年センバツ準V。明大では13年春秋リーグでベストナイン。家族は両親と兄。父は元巨人捕手で、現兵庫ブルーサンダーズ監督の章弘氏。187センチ、88キロ。左投げ左打ち。