横浜寺原隼人投手(25)が「スクランブル手当て」として2000万円増を勝ち取った。10日、横浜市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、8000万円の球団提示に一発サイン。「自分でも想像していた金額。いい評価をしてもらった」。今季は先発で開幕を迎えながら、チームの台所事情から4月末に抑えに転向。3勝9敗22セーブの成績を残した。自己評価に見合った金額に笑みがこぼれた。

 シーズン後には、大矢監督から来季の先発復帰も伝えられた。「もう1度先発で2ケタ勝つ喜びを味わいたい」。先発復帰を見据えて今秋から新球の高速フォーク習得に取り組んでいる。「理想的には130キロ台後半の球速で空振りを取れる球。春のキャンプまで完成を目指したい」。

 もう1つの目標は、FA残留した三浦を超え。球団からは三浦と並んで「15勝ラインでの争い」を命じられた。「いい意味で競い合いたい」。いつまでも三浦をエースのイスに座らせない。寺原の台頭はチーム浮上の鍵になる。【山内崇章】