阪神金本知憲外野手(41)がプロ入り初減俸となる1億円ダウンでサインした。22日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、推定4億5000万円でサイン。そんなことは意に介さず、淡々と前を見つめた。「今年は、ではなく、僕らは毎年優勝したいと思っている。今、選手間ではすごい、今までプロに入って19年、こんなに選手が結束して優勝に対する思いが強いのは初めて。この結束力を崩さないように、モチベーションを維持したまま、優勝に向かっていきたい」と、視線を落とすことはなかった。

 優勝という文字に飢えている。昨年は2年続けて行ったオフの左ひざ手術の影響で、オープン戦では1度も守備に就かないままシーズンイン。移籍後の自己ワーストとなる打率2割6分1厘、21本塁打、91打点と不本意な結果に終わった。「今年は去年の雰囲気でズルズルいかないように。新しい、生き生きとした姿でいきたい」と自らを戒めるように話した。

 一方で5億円とみられていた城島の年俸が4億円だったことが判明。日本人最高年俸の座は死守。契約交渉の中身は複数年ではなく、単年での契約でサインに至った。前回は球団側の強い要望で3年契約を結んだ。「さっきも言ったが、選手はすごい結束力をもってまとまっている。今までと違う姿というか、おもしろい雰囲気がある」。アニキの目には「優勝」の2文字しか映ってない。【石田泰隆】