<WBC壮行試合:日本3-2オーストラリア>◇23日◇京セラドーム大阪

 杉内俊哉投手(32)と能見篤史投手(33)が貫禄の無失点投球を披露した。杉内は2番手で2回1安打無失点。「スライダーも良く、チェンジアップもほどよく抜けた」。ストライクを集める投球で安定感が際立った。能見は3番手で3回を6奪三振2安打無失点。「しっかり腕を振れば、バッターは振ってくれる。いろいろな面で収穫があった」。6三振すべてを空振りで奪い、うち5個はフォークが決め球。杉内と同様に持ち味を発揮した。

 杉内は17日の強化試合・広島戦で1回を3人で抑えた。能見も同戦で2回無安打無失点。東尾投手総合コーチは2人について「不安はない」と絶賛、信頼は起用法にも表れそうだ。1次ラウンドを勝ち上がった場合、2次ラウンドでは田中に杉内、能見を加え、先発3本柱の形成が有力。1次ラウンド開幕戦のブラジル戦は先発田中から3人を継投させ、余裕を持って2次ラウンドに備えさせるプランだ。

 今大会は50球以上を投げた場合、次の登板まで中4日が必要。3人をブラジル戦につぎ込めば、誰かが50球以上を投げたとしても、8日からの2次ラウンドに先発させることが可能。相手打線との相性も見極めて3人を投入できる。1戦1戦に集中する一方で先も見据え、3連覇ロードを整備する。【佐井陽介】