侍ジャパンが、「日替わり守護神」で世界一奪還に挑む。小久保裕紀監督(45)が5日、宮崎市内でオリックスキャンプを視察し、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表のクローザー候補、平野佳寿投手(32)のブルペン投球を視察した。

 昨季31セーブを挙げた平野の起用法について「7回のピンチからのイニングまたぎの8回が、一番力を発揮できる場所。侍でも当然抑えの候補ですが」と、セットアッパーとして起用する可能性も示した。侍ジャパンのクローザー候補には平野と楽天松井裕を挙げ「基本的には2人。(ヤクルト)秋吉も候補に入る。1人とは決めないようにやっていきます」と言った。

 直球とフォークが持ち味の平野、左の松井裕、変則右腕の秋吉。「1人に固定しないということは臨機応変に、ということ。直前の5試合を大事にしたい」と説明。WBC開幕前の実戦で3人の適正、状態、対戦国との相性を見極め、試合展開によって使い分ける

 この日、WBC球を使い、今キャンプで初めて宝刀フォークを試した平野は「(NPB球より)落ちが大きい。低めに投げることがより大切になる」と試行錯誤を繰り返す。小久保監督は「しびれるゲームの終盤を託したい」と「日替わり守護神」の軸になる活躍を期待した。【前田祐輔】