侍ジャパンの楽天松井裕樹投手(21)が、今日21日に行われる日本ハムとの練習試合(名護)に志願登板する。登板予定はなかったが、23日から始まる侍ジャパン合宿の前に確認したいポイントが3点あった。(1)軸足(左足)の体重移動(2)テークバック時に左腕が背中に入りすぎない(3)力んで顔を上げない。松井裕は「相手どうこうではなく、直球がどれだけ投げられるのか、変化球もそうだし、まだ完璧ではない。自分の投球を確認したいと思って」と話した。

 これまでWBC球を使って3試合に登板した。宝刀スライダーの感触は上々だが、常に直球の質を課題に挙げていた。滑りやすいとされるWBC球の扱い、さらにはフォームが原因と感じている。「直球が抜けることが多い。まだしっかりと握れていない」。第2、3回のWBCで投手コーチの経験を持つ与田投手コーチからは、「球が滑る分、指先に意識が向き過ぎている」と助言を受けた。最終チェックで、感覚をモノにしたいと考えている。

 試合終盤となる7回の1イニングを投げる予定だ。楽天では守護神だが、侍ジャパンではあらゆる場面での起用が想定される。「試合への入り方を含めてどういう風に準備していくのか、考えてやっていきたい。大会では7回とか、そういう場面があるかもしれない」。まさに本番を見据えた総仕上げとなる。【栗田尚樹】