大人スタイルにイメチェンしました。WBC侍ジャパンの藤浪晋太郎投手(22)が25日、練習試合ソフトバンク戦に3番手で登板し、1回を無安打無失点に抑えた。WBC合宿合流後初の実戦マウンドは計16球のうち13球が変化球。丁寧にバットの芯を外すスタイルが光った。

 藤浪 すごく調子が良いわけではなかったですけど、カットもツーシームも試せた。四球は反省しないといけないけど、それ以外は良かったと思います。

 慣れないブルペン待機。「なかなか作り方が分からなくて…」。シーズンでの先発時と同じ球数で1度だけ肩を作り、6回の出番を待った。1番中村晃を外角スライダーで二ゴロに仕留め、2番今宮はWBC球で曲がりが大きくなったツーシームを内角へ。どん詰まりの遊ゴロを奪い「ああいう使い方ができれば」と納得顔だ。3番柳田に四球を与えたが、捕手大野が二盗を刺してお役ごめん。首脳陣をうならせる安定感だった。

 権藤投手コーチ 相変わらず、まとまってきている。去年のシーズンと比べたら別人。カットで簡単にストライクが取れるし、ひと回り大きくなった。モノが違うな。

 普段は期待の大きさから辛口コメントを並べがちな権藤コーチも絶賛するしかない内容。本番の「第2先発」に向け、次回登板ではさらにスキを消していく。【佐井陽介】