ヒット、ヒット、ヒットだ! 侍ジャパンの菊池涼介内野手(26)が2試合連続3安打と絶好調。1回に初球を左中間へ運ぶと、7回無死一、二塁からは右中間へ運んだ。カウント2-1からの4球目。外角低めのボールに素直にバットを出した。「セカンドゴロでもいいと思った。つなぐ意識でした」。バットを置くと、俊足を飛ばして一気に三塁へ。2点適時三塁打に、手をたたいた。

 絶好調が続く。8回にも2死一塁から右翼線へ運ぶ二塁打。これで2月25日のソフトバンク戦から2戦9打席で計8打数6安打。その間に見逃しは3球しかなく、ファウルも5球だけ。超積極打法が目立つ。国際大会の映像を繰り返しチェックし、他の選手の打席を観察。「初球は甘い球が来る傾向があると思った。準備も出来ていた」。根拠と準備が量産を呼んでいる。

 対戦映像だけではなく、「癒やしの映像」の存在も欠かせない。合宿中から「奥が深い。毎晩見ています」と明かすのが、趣味のバス釣りの動画。話しだすと、止まらない。「僕に似ている吉田撃さんが好き。でっかい仕掛けで狙うんです」。入念な準備と読み、そして野生の勘。連日の猛打にも通じている。

 守備でもスライディングキャッチや倒れ込みながらの送球で沸かせた。走攻守で欠かせぬ存在となり「今のところ調子がいいので、出落ちにならないように。みんなも上がってくると思います」。最強の潤滑油は、止まりそうにない。【池本泰尚】