第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が3月6日から開幕! 2大会ぶり世界一を狙う侍ジャパンだが、参加国も有力選手で戦力を整え、頂点を目指す。現役バリバリのメジャーリーガーも多数出場予定。スーパースターを紹介する。

兄の元巨人エドガーは今大会の監督

エイドリアン・ゴンザレス内野手 1982年5月8日、米カリフォルニア州生まれ。両親がメキシコ人。00年、高校生野手にしてドラフト全体1位でマーリンズに指名され、プロ入り。03年途中にトレードでレンジャーズに移籍し、04年4月のマリナーズ戦でメジャーデビュー。08年にパドレスでシーズン全試合出場、オールスター戦初出場、ゴールドグラブ賞獲得。現在もドジャースの主砲として活躍し、メジャー通算1804試合で打率2割9分、308本塁打、1146打点。オールスター選出5度、ゴールドグラブ賞4度、シルバースラッガー賞2度受賞。WBCは第1回大会からすべてメキシコ代表で、兄の元巨人エドガー・ゴンザレスは今大会の監督。大砲クリス・デービス(アスレチックス)が辞退したチームで打線の軸と期待されるが、今春は右肘痛で実戦を離れ、調整が遅れている。188センチ、97キロ。左投げ左打ち。

メキシコのエイドリアン・ゴンザレス内野手
メキシコのエイドリアン・ゴンザレス内野手

メジャー13季で通算101勝

ホルヘ・デラロサ投手 1981年4月5日、メキシコ生まれ。98年ダイヤモンドバックスに入団。その後メキシカンリーグやレッドソックス傘下マイナーでのプレーをへて、03年のオフにダ軍に戻ったが、間もなくブルワーズへトレード移籍。翌04年8月のマーリンズ戦でメジャーデビューを果たした。06年途中にトレードでロイヤルズへ。08年から再びトレードでロッキーズ所属に。11年に左肘のトミー・ジョン手術を受けたが順調に回復。13年には30試合に先発し、手術前の09年に並ぶ自己最多タイの16勝を挙げる復活を遂げた。メジャー通算13シーズンで101勝84敗、防御率4・64。今季は古巣ダ軍とマイナー契約を結び、招待選手として春季メジャーキャンプに参加した。06年の第1回大会にもWBCメキシコ代表入りしている。185センチ、97キロ。左投げ左打ち。

メキシコのホルヘ・デラロサ投手
メキシコのホルヘ・デラロサ投手

長いあごひげがトレードマーク

セルジオ・ロモ投手  1983年3月4日、米カリフォルニア州でメキシコ移民2世として生まれる。05年ドラフト28巡目指名で入団して以来、ジャイアンツ一筋。08年6月のインディアンス戦でメジャー初登板。長いあごひげがトレードマーク。スリークオーターだが、サイドスローに近い低めの位置から投げる。10年はセットアッパーとして、12年はクローザーとしてジ軍のワールドシリーズ制覇に貢献した。10年から6シーズン連続で60試合以上登板をクリア。メジャー通算84セーブ。昨年は11月の侍ジャパン強化試合にメキシコ代表メンバーとして来日し、ファンのサインの求めにも気さくに応じた。試合は6番手で9回に登板し、ソフトバンク中村晃に2ランを許した。180センチ、83キロ。右投げ右打ち。

メキシコのセルジオ・ロモ投手
メキシコのセルジオ・ロモ投手

昨季Wソックスで24試合登板

ミゲル・ゴンザレス投手  1984年5月27日、メキシコ生まれ。04年にエンゼルスに入団。07年まで傘下マイナー2Aなどでのプレーが続き、08年、メジャー40人枠に入っていない若手有望選手を獲得できる「ルール5ドラフト」でレッドソックスへ移籍。しかし度重なる故障に泣き、同年は膝、翌09年は右肘靱帯(じんたい)のトミー・ジョン手術でシーズンを全休した。オリオールズとマイナー契約を結んだ12年、5月のブルージェイズ戦でメジャーデビュー。同年7月のエンゼルス戦で初先発初勝利を収めると、勢いそのままに9勝を挙げ、オ軍15年ぶりのプレーオフ進出に貢献。翌年から3年で30勝をマークした。昨季はホワイトソックスで24試合に登板(うち先発23試合)で5勝8敗、防御率3・73。185センチ、77キロ。右投げ右打ち。

メキシコのミゲル・ゴンザレス投手
メキシコのミゲル・ゴンザレス投手

ブルージェイズ若き剛腕守護神

ロベルト・オズナ投手 1995年2月7日、メキシコ生まれ。契約解禁の16歳となった11年に、即ブルージェイズと契約合意。13年に右肘のトミー・ジョン手術を受け、翌年はリハビリスタートだったが、15年に弱冠20歳で開幕メジャー入り。4月8日のヤンキース戦でメジャー初登板となった。同年夏から抑えを任されて20セーブ、昨季は36セーブでチームのプレーオフ進出に貢献したブ軍の若き守護神。速球は160キロを記録し、変化球との緩急で打者をフライアウトに打ち取るのが得意。今大会は1次ラウンドのみ出場すると表明している。叔父のアントニオも95年からドジャースなどでプレーした元大リーガーで、ド軍では野茂英雄の後を受けて登板していた。188センチ、97キロ。右投げ右打ち。

メキシコのロベルト・オズナ投手
メキシコのロベルト・オズナ投手

メキシコの二刀流 10年に4発10打点

ヨバニ・ガヤード投手 1986年2月27日、メキシコ生まれ。04年ドラフト2巡目(全体46位)でブルワーズに指名を受けて入団。07年6月のジャイアンツ戦でメジャーデビューし、同年20試合に登板して9勝をマーク。08年は左膝の故障などで4試合先発に終わった。09年には第2回WBCのメキシコ代表入りを打診されたが、シーズンに集中するため辞退。4月のパイレーツ戦で自ら決勝本塁打を放つなど好スタートを切り、同年から5年連続2ケタ勝利を挙げた。打力には定評があり、投手ながら10年には4本塁打10打点をマークしてシルバースラッガー賞を受賞。11年は開幕投手を務めた。レンジャーズ、オリオールズをへて、今季はトレードでマリナーズへ。岩隈久志と同僚となった。WBC出場はこれで2大会連続。188センチ、92キロ。右投げ右打ち。

メキシコのヨバニ・ガヤード投手
メキシコのヨバニ・ガヤード投手