初戦先発の大役を任された侍ジャパンの石川歩投手(28)は「いつも通り投げるだけ。頑張ります」と自然体を強調した。

 小久保監督が「つかみどころのない選手」と表現するポーカーフェース。前日の調整もマイペースを貫いた。

 投手陣のキャッチボールに入らず、チューブを用いた肩周りのストレッチなどに時間を割いた。ウインドブレーカーを羽織ったまま軽いダッシュを10本ほど。チームスタッフを相手に行ったキャッチボールでは力みのないフォームから伸びのある球を投げ、状態の良さをうかがわせた。

 1日の台湾プロ選抜との強化試合では得意のシンカーを狙い通りに決めて3回6奪三振。WBC公認球への不安はない。

 ロッテの同僚だったデスパイネを擁するキューバ打線を「いい打者がいっぱいいる」と警戒しつつも「ゼロに抑えたい」と静かに闘志を燃やした。