第４回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）が開幕！ ２大会ぶり世界一を狙う侍ジャパンだが、参加国も有力選手で戦力充実。現役バリバリのメジャーリーガーも多数出場予定。スーパースターを紹介する。
前回ＷＢＣで大会最多１５安打でＭＶＰ
ロビンソン・カノ内野手 １９８２年１０月２２日、ドミニカ共和国生まれ。０１年にヤンキースと契約。初昇格した０５年から正二塁手に定着し、１３２試合で打率２割９分７厘、１４本塁打、８２打点を記録し新人王投票２位。翌年はリーグ３位の打率３割４分２厘で球宴に初めて選出され、シルバースラッガー賞も得した。０９年には元ヤンキース松井秀喜氏とともにワールドシリーズ制覇。１３年オフにマリナーズと１０年総額２億４０００万ドル（約２７６億円）の超大型契約を結んだ。デビューから１２年連続２桁本塁打を記録しており、昨季は自己最多３９本塁打。球宴出場７度を誇り、ゴールドグラブ賞も２度獲得。ＷＢＣでは第２回大会から出場し、優勝した前回は大会最多１５安打でＭＶＰに選ばれた。母国のユニホームを着てプレーすることは「特別なこと。国を代表したくても大会に出られない選手はたくさんいる」と話している。メジャー通算打率３割７厘、２７８本塁打、１０８６打点。１８３センチ、９５キロ。右投げ左打ち。
- ドミニカ共和国代表のロビンソン・カノ内野手
１５８キロ剛球武器！メジャーを代表するセットアッパー
デリン・ベタンセス投手 １９８８年３月２３日、米ニューヨーク州生まれ。０６年ドラフト８巡目（全体２５４位）でヤンキース入団。１１年にデビューし、１４年から３年連続７０試合以上に登板しているメジャーを代表するセットアッパー。平均９８マイル（約１５８キロ）の直球を武器とし、１４年には１３５三振を奪いマリアノ・リベラが持つ救援投手の球団最多記録を更新した。３年連続で球宴にも選出されている。今大会では米国代表のトーリＧＭ（前ヤ軍監督）から米国代表での出場を打診されていたが、両親がドミニカ共和国出身のため「（ドミニカ共和国代表での出場を）決断したことを誇りに思っている。国に再び優勝をもたらしたい」と米メディアに語った。メジャー通算２２５試合で１４勝１０敗２２セーブ、防御率２・１６、４０４三振。２０３センチ、１２０キロ。右投げ右打ち。
- ドミニカ共和国代表のデリン・ベタンセス投手
10、11年本塁打王！メジャー通算３０８発
ホセ・バティスタ外野手 １９８０年１０月１９日、ドミニカ共和国生まれ。００年ドラフト２０巡目（全体５９９位）でパイレーツと契約。０４年にオリオールズで初昇格。この年はトレードなどが繰り返され計５球団に所属した。最終的に７月にパ軍に復帰。０８年シーズン途中にブルージェイズに移籍し、１０年には歴代１９位タイの５４本塁打を放ち本塁打王。翌年も４３発を２年連続のタイトルを獲得した。１０年球宴から６年連続で選出され、シルバースラッガー賞３度。メジャー１３年間で通算打率２割５分５厘、３０８本塁打、８６２打点。１８３センチ、９３キロ。右投げ右打ち。
- ドミニカ共和国代表のホセ・バティスタ外野手
現役通算２９４２安打はイチローに次ぐ２位
エイドリアン・ベルトレ内野手 １９７９年４月７日、ドミニカ共和国生まれ。９８年にドジャースと契約。１９歳でデビューした９８年から第一線で活躍し続けるオールラウンダー。０４年に４８本塁打で初タイトルを獲得。マリナーズ、レッドソックスを経て１１年にレンジャーズ入り。球宴出場４度、ゴールドグラブ賞５度、シルバースラッガー賞４度を誇る。ＷＢＣはベストナインに選ばれた第１回大会以来１１年ぶりの出場。過去２大会は故障のため出場できなかった。今大会も左ふくらはぎ痛で出場が危ぶまれていた。通算２９４２安打はドミニカ共和国出身選手で最多、現役ではイチロー（マーリンズ）に次ぐ２位。メジャー１９年で通算打率２割８分６厘、４４５本塁打、１５７１打点。１８０センチ、１００キロ。右投げ右打ち。
- ドミニカ共和国代表のエイドリアン・ベルトレ内野手
４８８盗塁はイチローに次ぐ現役２位
ホセ・レイエス内野手 １９８３年６月１１日、ドミニカ共和国生まれ。９９年メッツと契約し０３年にデビュー。０４年は松井稼頭央（現楽天）の加入により二塁手に転向したが、シーズン終盤には遊撃手に戻った。１番打者に定着した０５年にリーグ最多６０盗塁を記録し、０７年まで３年連続で盗塁王に輝いた。０８年には最多安打も獲得。マーリンズ、ブルージェイズを経て１５年途中にロッキーズへ移籍。同年オフに妻への暴行容疑で逮捕され、昨季は５月３１日まで出場停止処分を受けた。６月にロ軍から自由契約となったが、古巣メ軍とマイナー契約を結びメジャーで６０試合に出場した。ＷＢＣでは過去３大会すべてでプレー。優勝した前回大会では１１安打を放ち打率３割１分４厘、１本塁打、３打点を記録した。メジャー通算打率２割８分９厘、１２６本塁打、６４５打点。４８８盗塁はイチロー（マーリンズ）に次ぐ現役２位。１８３センチ、８８キロ。右投げ両打ち。
- ドミニカ共和国代表のホセ・レイエス内野手
１４年本塁打王！前回ＷＢＣベストナイン
ネルソン・クルーズ外野手 １９８０年７月１日、ドミニカ共和国生まれ。９８年にメッツと契約。ブルワーズ時代の０５年にデビューし、翌年から１３年までレンジャーズに在籍。１１年のタイガースとのリーグ優勝決定シリーズでは、ポストシーズン史上初のサヨナラ満塁本塁打を放った。さらに、同一シリーズでの最多記録となる６本塁打、１３打点を挙げシリーズＭＶＰに選ばれた。１３年には禁止薬物使用で５０試合の出場停止処分。１４年にオリオールズで４０発を記録し本塁打王に輝いた。マリナーズに移籍した１５年以降も２年連続で４０本塁打以上を記録している。３度目のＷＢＣ出場で、優勝した前回大会ではベストナインに選ばれた。メジャー通算打率２割７分５厘、２８４本塁打、７９５打点。１８８センチ、１０４キロ。右投げ右打ち。
- ドミニカ共和国代表のネルソン・クルーズ外野手
トルネード投法が特徴！１４年に奪三振王
ジョニー・クエト投手 １９８６年２月１５日、ドミニカ共和国生まれ。０４年にレッズと契約。０８年のデビューから先発ローテーション入り。トルネード投法が特徴的。初めてオールスターに選ばれた１４年は２４２三振を奪い奪三振王に輝いた。１５年シーズン途中にロイヤルズに移籍し、ワールドシリーズ制覇に貢献。ジャイアンツでプレーした昨季はチーム最多の１８勝（５敗）を挙げ自身２度目の球宴出場を果たした。ＷＢＣは０９年大会に続く２度目の出場。ただし、父の看病でジ軍のキャンプ合流が遅れたため、１次ラウンドの登板は回避する。メジャー通算１１４勝７５敗、防御率３・２３。１８０センチ、１００キロ。右投げ右打ち。
- ドミニカ共和国代表のジョニー・クエト投手
１３、１５年Ｇグラブ賞、メジャー屈指の三塁手
マニー・マチャド内野手 １９９２年７月６日、米フロリダ州生まれ。１０年ドラフト１巡目（全体３位）でオリオールズと契約金５２５０万ドル（約６億４００万円）で契約。１２年にデビューし正三塁手に定着。１３年にはリーグ最多５１二塁打を放ち球宴初選出。１５年は全１６２試合に出場した。昨季は打率２割９分４厘、自己最多３７本塁打、９６打点を挙げ３度目の球宴出場。１３、１５年にはゴールドグラブ賞も受賞するなど、攻守ともにメジャー屈指の三塁手。過去にＵ１８米国代表に選ばれた経験を持つが、両親がドミニカ共和国出身で「家族のためにプレーしたい。とても光栄なこと」と米メディアに語っている。１９１センチ、８４キロ。右投げ右打ち。
- ドミニカ共和国代表のマニー・マチャド内野手
元サイ・ヤング賞ペドロ・マルティネスと同郷の「ベビー・ペドロ」
カルロス・マルティネス投手 １９９１年９月２１日、ドミニカ共和国生まれ。１０年にカージナルスと契約。１３年に初昇格。翌年は中継ぎに定着し５７試合に投げた。１５年は先発５番手として開幕ローテ入りし１４勝７敗、防御率３・０１をマーク。球宴にも最終投票で選出された。昨季はチーム最多となる１６勝（９敗）を挙げ、防御率３・０４。直球は最速１００マイル（約１６１キロ）を超え、ツーシーム、カーブ、チェンジアップを駆使し三振を量産する。レッドソックスの元サイ・ヤング賞右腕ペドロ・マルティネスと出身地が同じで、体格や投球フォームなどが似ていることからあだ名は「ベビー・ペドロ」。１８３センチ、８６キロ。右投げ右打ち。
- ドミニカ共和国代表のカルロス・マルティネス投手
昨季ナ・リーグ最多２０３安打
ジーン・セグラ内野手 １９９０年３月１７日、ドミニカ共和国生まれ。０７年にエンゼルスと契約。１２年６月にデビューし、３日後にブルワーズへトレードされた。翌１３年は開幕から正遊撃手を務め、打率２割９分４厘を記録し球宴初選出。１４、１５年は打率２割５分前後と低調だったが、昨季移籍したダイヤモンドバックスではナ・リーグ最多２０３安打、打率３割１分９厘をマーク。主に二塁手だが、今季からプレーするマリナーズでは正遊撃手として期待されている。今大会は右肩を痛めたハンリー・ラミレス内野手（レッドソックス）に代わって登録された。メジャー通算打率２割８分、４３本塁打、２０８打点。１７８センチ、９３キロ。右投げ右打ち。
- ドミニカ共和国代表のジーン・セグラ内野手
