米国が1次ラウンドで敗れた王者ドミニカ共和国に雪辱し、決勝ラウンド進出を決めた。リーランド監督は「素晴らしい相手だが、我々が上回った」と2大会ぶり2度目の準決勝進出に安堵(あんど)感を漂わせた。

 指揮官は、試合前まで打率1割のスタントンを「下位打線で気楽に」と8番で起用。これが的中した。0-2の3回に先頭で安打を放ち、この回の同点につなげる。そして2-2の4回2死一塁では左翼に特大の勝ち越し2ラン。客席で星条旗がはためき「USAコール」がとどろく中、ダイヤモンドを1周した。昨年、同じペトコパークでの本塁打競争で優勝しており「ホームランダービーのような気分だ」と上機嫌だ。

 守備では、7回に中堅A・ジョーンズが、マチャドの本塁打性の当たりをもぎ取るスーパーキャッチ。攻守がかみ合い、過去最高成績の09年大会以来の4強入り。この時の準決勝で敗れた日本との再戦が決まり、監督は「これから分析する」と慎重な口ぶり。スタントンは「本当に独特のスタイル。小気味いい野球で大会を盛り上げている」と日本を持ち上げた言葉に、初の決勝進出への自信をにじませた。