右足首痛の影響でWBCは不参加。キャンプ中もリハビリ生活が続き、実戦復帰は今月11日の2軍戦までずれ込んだ。だが復帰後9試合で早くも5本目のアーチ(2軍戦2試合含む)。「(本塁打を)意識はしていないけど、常に強いスイングを心掛けています」。オープン戦はわずか7試合の出場ながら、4本塁打で12球団トップタイと量産態勢に入っている。

 各国が激闘を繰り広げたグラウンド。ジャパンのユニホームで立てなかった悔しさは残っている。「出たいという思いでやってきた。いつかああいう舞台で出るのが夢」。追い求めてきたものは、また将来の目標へと変わった。いまは今季の連覇のために、チームに貢献すること。投手としては登板のメドも立っていないが「できない分、考えることは多い」。これだけバットで結果を残しながらも、投手思考が頭から消えることはない。

 3月31日の開幕戦(対西武、札幌ドーム)まで残りは1週間。「いまは開幕に向けて打席に立たせてもらっている。使ってもらえるなら、その場その場でやっていきたいです」。世界に誇れるスーパープレーヤーが、熱狂のシーズンへ向け、着々と準備を整えている。【本間翼】

 ▼日本ハム大谷が、23日の巨人戦(東京ドーム)でオープン戦トップタイとなる4号ソロ。出場7試合24打席目での4号で、4本塁打で並ぶDeNA白崎(15試合41打席目)、ロッテ・ダフィー(14試合43打席目)、阪神高山(15試合68打席目)を大きく上回るペースで打っている。