白鵬が名誉会長を務める「白鵬杯」の第7回大会が29日に開催される。同杯は、白鵬が大鵬さんから「横綱は強いだけではダメ。相撲以外のところで評価されないと。人を育てることだ」と言われ、将来を担う子供のために実現したもの。15日、新序出世披露に臨んだ川上(18=尾上)は、中学時代に白鵬杯優勝の経験がある。同杯参加者では十両阿武咲に続き、2人目の角界入りとなった。

 川上は尾上親方(元小結浜ノ嶋)のおいで、中学横綱に輝いた実力者。白鵬杯は海外から参加があり「力強くてやりにくかったです」と振り返る。今後も外国出身力士との対戦は避けては通れず「あの時の経験が生きればいい」と話すと同時に「やっと力士になったなぁ」としみじみ言った。

 白鵬は、白鵬杯からの角界入りに「すごいね。対戦してみたいね」と言い、川上も「そうなればいいですね」と夢を描いた。今大会もモンゴル、中国、韓国、米国から参加予定で、日本と合わせると過去最多の約1300人の相撲少年が集まる。世界の壁を越えて、しのぎを削った少年たちが、将来の横綱を目指していく。【佐々木隆史】