稀勢の里は、土俵の外でも輝いている。会場内の松本売店の松本啓一店長は「熱気が違う」と去年までとの違いに興奮した。

 販売されている稀勢の里関連グッズは約30個。連日、欠品になる商品が出て1、2日の入荷待ちは当たり前。中でも1番の売れ行き商品は「稀勢の里」と書かれた応援タオル。1日10個売れれば御の字のところ、平均で20個以上売れており合計で200枚以上売れている。早めに再入荷し「欠品しそうだった」とうれしい悲鳴を上げた。

 大阪独自の商品で盛り上げたいと、今場所限定商品も販売されている。大阪出身関取の名前をローマ字で並べて「OSAKA」と書かれたタオルも売れ行き好調。大相撲大阪売店組合の小林久爾夫会長も「稀勢の里効果と相まって2、3割は売り上げが伸びている」と喜んだ。

 一般的に、成績不振の横綱、大関陣が多いと、商品全体の売り上げも落ちるという。白鵬、豪栄道が休場し、2横綱が3敗と元気がない。それでも売れ行きは「稀勢の里のおかげで全然落ちていない。このまま勝ち続けてもらいたい」と松本店長。星と売れ行きの伸びに期待いっぱいだった。【佐々木隆史】