連勝スタートを切った新十両の西十両14枚目友風(23=尾車)が、今場所も平幕の嘉風(36=尾車)の付け人を務めている。

関取昇進で付け人を卒業するケースがほとんど。4年前、新十両だった旭大星が同部屋の幕内力士の付け人を務めたが、当時の友綱部屋は関取5人を抱え若い衆が少ない事情もあった。

付け人継続は嘉風からの希望だった。友風が幕下で関取昇進を目前としている時から、十両昇進後も「できたら一緒にいてほしい」と打診されていた。日体大の先輩後輩の間柄。嘉風からは「(特別な意識は)今に始まったことじゃない」とかわいがられている。

憧れの兄弟子の誘いに友風は二つ返事で快諾した。付け人を長く務める中で、嘉風の立ち居振る舞いを間近で見て、尊敬の念は強まった。「人間的にも力士としても全てがかっこいい」と言う。今場所から嘉風と同じ薄い紫色の締め込みで、勝ち越しを目指している。【佐藤礼征】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)