今年も真夏日が当たり前となってきた名古屋場所に、涼しげなササの葉が飾られている。関取衆の願い事が書かれた短冊つき。初めて行った昨年に続く企画で、初日から5日目まで会場の正面入り口付近、1階正面ロビーに展示されている。昨年は場所初日の前日で、今年は初日が七夕。「去年も今年もお客さんに喜んでもらえてますよ。真面目な願いもそうじゃない願いもあって、関取衆のいろんな面を紹介できる」と話すのは、企画に携わった岩友親方(元前頭木村山)。ササの葉周辺には、足を止めてカメラを向けるファンの姿が目立った。

「優勝したい」「けがなく過ごしたい」など相撲に関わる願いが大半を占める中で、ベテランの隠岐の海は「押尾川親方(元関脇豪風)よりもベンチプレスを上げたい(現180キロ)」、SNSを利用する若手の明生は「カメラがほしい」と、私的な願いが目を引く。千代大龍は昨年「金がいる」と書き、今年は「石油王をタニマチにする」と具体的になった。「一応本気の願いです。こういうところで目立って皆さんにお楽しみを届けたいと思います」。今場所は連勝発進に成功。土俵上でも主役になれば、石油王から注目される…かもしれない。【佐藤礼征】