東前頭4枚目の玉鷲(34=片男波)と東十両8枚目の魁聖(32=友綱)が、不戦勝で星を伸ばした。玉鷲は鶴竜、魁聖は青狼と取組予定だったが相手が休場。実はこの2人、不戦勝の回数が歴代1位と2位タイ。玉鷲は5日目の逸ノ城戦に続く今場所2回目で通算13回目、魁聖は11回目となった。

出羽錦と並ぶ1年半ぶり不戦勝に魁聖は「コツは他のことでツイてないことかな」と笑うが、すぐに真顔で「幕内上位で取ることが多かったから」と話した。結果も内容も問われる上位は途中休場も多く、その副産物だと分析する。玉鷲は「お客さんに相撲を見せられず残念」と話した。

この1年半の間に、玉鷲に追い越された魁聖は「名前を残したい。また幕内の上位に」と活力源となっている。魁聖は現在も継続中の横綱戦37連敗という、不名誉な1位記録も保持。「そっちは抜かれないと思うけど…」。【高田文太】